世界で一番推しが好き!

たのしいおたくのせいかつ

劇場版「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」

(決定的なネタバレはしてないけど中身の話はしています)

 

オタクを降谷零にクソデカ感情を抱くオタクとそうじゃないオタクに二分すると私は後者のオタクなわけで、まぁ特に降谷零に興味もなく、警察学校同期メンも興味ないし、なんか事前アンケートで炎上しとるし何か今回は宣伝のあれやこれやが私には合わんな…ってことが多くて観に行く気持ちが萎えてたんですが、ハロ嫁前の私!!!!土下座して謝れ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

いやここ数年で1番ってくらい面白かったが?!???!??!?!!言ってよ!!!!!

正直あの予告じゃハロ嫁の面白さ微塵も伝わってないんだけど?!??!?!広報のセンスどうかしてんだろって怒りを抱くくらい蓋を開けたらめちゃくちゃ面白かった。こんな名作が出てくるからコナンの映画観に行くのやめられない。

 

今回の映画、コナンくんに対して降谷零を始めとする公安、彼の警察学校同期の人たち、警視庁捜査一課の人たち、そして今回の事件の犯人であるブラーニャとそのブラーニャを追う組織の人たちとまぁ絡んでくる勢力が多くて複雑。公安と捜査一課は同じ警察だけど仲は悪いし、降谷零は捜査一課よりもコナンくんを信用してるけどコナンくんはまだ降谷零に正体を明かそうとしないし、ブラーニャを追う組織は警察を信用してないしでお互いが腹の内を探り合いまくってるわけですが、この複雑な勢力図がブラーニャの正体が明らかになっていくにつれて全部コナンくんによってキレイにひとつになるのがもう話が上手すぎて最高だった。

コナンの映画ではコナンくんの対となるメインキャラが立てられることが多くて今回はそれが降谷零だと思ってたんですけど、なんか全然違ったな……降谷零も物語の軸ではあるんですけど、その役割が大きすぎることなく、降谷零でしかできない役どころがきちんと与えられていて、私みたいなオタクでも最後に降谷零が来てくれた瞬間には「待ってた~~~~~~~~~!!!!!!!!!」ってオタクの顔しちゃうんですよ。マジで塩梅が絶妙。まぁ中盤はさすがにオタクの性癖てんこ盛りみたいにされてて笑っちゃったけど……足枷(首だけど)が無意味でもなくやりすぎでもなくで上手でおいしい役回りだな…。

捜査一課は正直予告がよくないね。予告であのシーンを使うのは正直ズルです。高木刑事がめちゃくちゃめちゃくちゃ頑張ってて良かった~~。ハロ嫁全体に言えることなんだけど、過去の話と今の話が交錯する中で「この話はこの人たちにしか知りえない」っていう情報が絶妙なんですよね。松田陣平の最期の1週間のことは佐藤さんが一番よく知ってるけど、佐藤さんにも知らなかった時間に今回の事件のキーがあったわけなんですけど、そこが映画のために取ってつけた感じがあんまりなくて、ちゃんと佐藤さん側、降谷零側でわかることわからないことがきちんと伏線として活きてて、本当に話が面白かったなシンプルに………。

 

あと私は少年探偵団が好きなので、今回のクライマックスベッショベショに泣いてしまった……。一人でなんでもできる、大人の力だって上手に借りられるコナンくんが他でもない少年探偵団の勇敢さと真摯さを頼りにしてくれるのが私は本当に好きで、今回クライマックスでそれが見れて号泣してしまった。時に無力で、時に足手まといみたいな扱いをさてしまう彼らだけど、子どもだからこそ一心に、誰よりもコナンくんのことを信じて、大人では考えられないくらいの勇気で考えて行動して、コナンくんと行動を共にすることでたくさんのことを学んで発揮できる素直さが本当に美しくていとおしくて大好きなんですよね。今回も、何が起こっているのかわからないのに、大人たちが混乱して走って逃げていく中を「コナンくんが待ってるから」ってだけで逆走してコナンくんの元に阿笠博士のアイテムを届けてあげるんですよ。それだけで泣けたのに、大人が誰もいない渋谷の交差点でコナンくんが「お前ら言ったこと覚えてるか?」って聴いたら全力でウン!って答えるんですよ。これから自分たちの身に危険が及ぶかもしれないのに、コナンくんなら絶対解決してくれるって信じてコナンくんの力になろうとめちゃくちゃ頑張ってるの見て泣かない大人おるか……??ブログ書きながら思い出し泣きしそう。

最終的にその彼らの勇気がたくさんの人を動かして、それによってコナンくんが解決してくれるわけだけど、マジで最後の最後でコナンくんが少年探偵団を頼ってくれたことと、彼らが一番の活躍を見せてくれたことにめっちゃ泣いたし、あそこで頑張るのは少年探偵団じゃなきゃダメだったってところも本当に良かった。

 

今回、本当に「この役割はこの人じゃないとダメ」って要素の塩梅がすごく上手くて、これだけ多くのキャラがメインとして絡んでくるの相当に話が複雑でもあるんだけどその伏線も話の持っていきかたもめちゃくちゃ上手くて気持ちよく見られたので本当に楽しかった。

コナンの映画って個人的にお花見的年間行事なので、なんか最終的にどれでも面白いというか、面白い中でどれが好きかみたいな評価になるんですが、今回はどれでも面白い中でもめちゃくちゃ面白かった!って声を大にしていいたい。私の個人的好み要素を排除してシンプルな話の面白さで言ったらマジで歴代かなり上位に食い込むんじゃないかな。イヤ本当にめちゃくちゃよかったです。話最初に戻るけど、こんなにシンプルにコナンとしての面白さに特化した良い作品なんだからもうちょっと予告や広報を上手にして頂きたかったなと思わざるを得ないな。

 

 

どうでもいいけど、佐藤刑事の過去回想で松田陣平の携帯がスマホになってたの気になりすぎた。そこはガラケーのままでも誰も文句言わんやろ。