世界で一番推しが好き!

たのしいおたくのせいかつ

舞台「水月鏡花 -竜馬夢双-」

なんか毎回私の迷子話で始めてるのは別にわざとでもなんでもないんですけど、今回は渋谷駅から出られませんでした。観劇前にちょっと用事があって寄ったんですけど、出る改札間違えたら全然知らんようになってて一生渋谷駅から出られんかと思った怖かった。

六行会ホールは2週間ぶりなので超余裕で行けました。

 

 

幕末ファンタジーって感じのお話だったんですが、主役は才谷梅太郎という青年。才谷梅太郎は史実でも坂本竜馬の一番有名な偽名ですが、その通り、自分には竜馬なんて大層な名前は自分に似合わないと言って梅太郎を名乗るくらい、このお話の梅太郎は気が弱い優男って感じ。ペリーの黒船来航を機に、何とかして日本を救いたいと思った梅太郎が、神頼みをすると目の前に龍神が現れ、自分の恋人の龍の生まれ変わりを見つける代わりに手伝ってくれることになり、人の姿となった龍神坂本竜馬を名乗り、2人で1つの坂本竜馬になる…という感じのお話です。

話の流れは史実に概ね沿う感じで、強くて勇ましいけど人間の世に慣れてない竜馬と、頭はめちゃくちゃ良くて勉強熱心で心優しいけど気が弱い梅太郎が補い合う形で、「坂本竜馬」の史実が出来上がっていく感じ。まぁでも概ね竜馬のほうが「坂本竜馬」として名が残り、梅太郎は梅太郎として人知れず生きていくエンドだったので、梅太郎はそれでいいんか…?って感じだけど、梅太郎の夢はとにかく日本を、人々を救いたいってことだったから多分それでいいんだろうな。

神様のほうの竜馬、破天荒でガサツだけど、人の命に敏感なところはめっちゃ神様だな…と思った。竜馬の心が乱れるのはいつだって無為に人の命が失われる時で、口ではいろいろ言えど結構優しいし、その慈しみの対象が最初はぼんやり人間、くらいだったのが梅太郎を通していくうちに身近な人たち、ってなっていってるなって印象があって、逆に梅太郎は最初は身近な人たちを救いたいから始まったのが段々と日本全体のことを考えるようになった、そのお互いの視点?考え方?がクロスしてる感じは2人で1人なんだなと思いました。

竜馬が人間になったもう一つの理由が、人間に転生したかつての恋人を探すためだったんですけど、めっちゃ可愛かったな……その転生した姿のおりょう龍神だった頃の記憶は一切なくなってたけど、竜馬がそれを無理に思い出させようとせずにただ傍にいておりょうのことを守って、その竜馬におりょうも段々惹かれていく感じがめっっっちゃ可愛くて良かった。おりょう役の西葉さん、キラメイジャーで見たときはあんまりピンときてなかったけど、生で見たら顔ちっさいし色白いしお芝居も上手いし気の強いおりょうが似合っててめちゃくちゃ良かった。

 

なんか歴史モノ、というよりは坂本竜馬という人間と、その名前を借りた神様が人間を慈しんでみんなが幸せになることに軸を置いてるんだろうな、って感じ。というかそっちに全フリしすぎて歴史モノとしては?って感じだった。幕末エンタメ(幕末ではない)が好きな人が考えるカッコいい坂本竜馬ファンタジー!!!おれがかんがえるさいきょうの坂本竜馬!って感じなので、まあ私も人並みに歴史は好きなんですけど、こういう話に史実がどうのとかオリジナリティがどうのみたいな話をするのも野暮かな~と思いました。幕末ファンタジーとしては思ってよりは楽しめたかな。後述しますけど、推しが最高だったので……。

 

史実の細かいところにツッコんでたらキリがないし楽しめないからその辺は全然いいんだけど、なんか中途半端に女性の戦いが~みたいな要素入れてきたのは中途半端すぎて逆にエゴっぽくてダサかったな……自分たちが戦えないことに悔しさを覚えて、自分たちなりの戦い方を見つけたいって思う流れは良かったのに、そう言いつつ刀で戦える女性キャスト(北辰一刀流免許皆伝だから多分めっちゃ強い設定)が色仕掛けで戦っててそれはどうなん……となった。さなこはマトモに戦っても絶対強いしそれまでたくさんそういうところを見せてきたのに最後の見せ場がそれかあ……ってめっちゃ萎えた。

あと、梅太郎の暗殺を命じたのが西郷と桂って話だったのに、最後に2人で良い国を作りましょうって言ってたのどの口が言うかーー!!!!ってなったけどまぁ歴史なんてそういうもんか。

 

 

そんでさ~~~推しの話なんですけど~~~~~~~~。

 

推し、今回トメなんですよ。トメ?!ってめっちゃビビったけど蓋を開けたら沖田総司でもう始まる前からウワ~~!!!ってなってたけど舞台観てもマジでウワ~~~~!!!!!!!!!!!!だったわ。

設定としては世間の沖田総司のイメージほぼそのままって感じだったんですけど、まぁ~~推しの芝居との相性がめっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃ良くてあ~もう良かった……良かったしか言えんけど良かった………。穏やかで飄々としてつかみどころがなくてちょっとかわいい感じもあるけど、戦うこと人を斬ることに躊躇がないどころか自分から喜んで飛び込んでいく得体の知れない怖さもあって、もうその塩梅がいやもう、すご……好きじゃんそれは……。

沖田総司がめっちゃ好きとかいうわけじゃないんですけど(新撰組は好き)(オタクなので)、マヨラーがマヨネーズかけたらなんでも好きなように私は推しならどんな役でも楽しくいただけます。なんか変に奇をてらってないパブリック沖田総司って感じだったので、あらゆるところであらゆる沖田総司が言ってきたセリフオンパレードだったのも良かった。興奮した。

隊服を着て「この羽織を着てるときは人を斬っていいってことでしょ」って言うセリフがあるんですけど、その前までは日常ほのぼの感があったのにそれを静かに言う瞬間にスッと空気が冷えて、なのに本人が殺意を込めているわけでもなく、沖田総司が本当は人を斬れるのに斬ってないだけ、みたいな怖さを持っているのをそのセリフだけでゾワッとくるくらい感じさせてきてもう痺れた。あのシーンが一番好きです。

好きなシーンといえば鳩(ぬいぐるみ)にエサをやるシーンがあって、鳩を追いかけてぴょこぴょこ舞台を移動するんですが、沖田っぽさをイメージしてるのか軽やかで身軽な感じだったのは良かったけど、1メートルくらい?推しの胸くらいの高さに2歩くらいのほぼ歩きの助走と腕の力だけでふわっと体ごと浮かせてそのまま音もなく寝そべったので、流石に今何て????ってなった。運動神経にステ全フリ人間、たまに意味わからん動きする。

あと推し、殺陣が上手すぎる~~~。沖田総司なのでめっちゃ強くないとダメじゃないですか。それがもうOPのキャスパレの刀一振りでわかっちゃうんですよ。最初の道場破りのシーンでも軽く捌いてるだけなのに”””””””””””強い””””””””””””って感じだし、竜馬と戦うシーンでももうべらぼうに強いんですよ推しの本気の殺陣、マジで”””””””””””強い”””””””””””。ありがとうございます最高だった。速さにモノいわせてるけどすごく刀捌きが美しくて、相手の攻撃を捌く瞬間、斬る瞬間や止める瞬間に刀と体全体にグッと力が入って本当にそうある動きになってるし、殺陣が「手順」じゃなくてちゃんと一連の動きになっているところがマジで好きなんですよね……戦うシーンが多いのでこれでもかってくらい見せてもらったけど、一生見ていたい。最高だった。

ビジュアルも10000年に一度の新撰組隊士ってくらい顔が可愛くてハァ~~推しの沖田総司、マジでダメなところがひとつもなかった。ビジュアルも芝居も殺陣も全部最の高が詰まってて興奮しすぎて手のひら握りしめてたら爪のあとですごいことになってたし、良すぎて若干泣きそうになってた。この現場が今年の推し納めだったんですけど、こんな良すぎる沖田総司で納められてマジで納まりきらんよ(?)ありがとうございました。

 

 

そういえば、グッズの売り方が斬新で、ロビーに置いてあるのを取ってレジに持っていくスタイルだったんですけど、あれいちいち確認してもらう手間もないしその分しゃべらなくてよくなるし良いことずくめなのでは?規模が小さくないと難しいけど。

私は、わー推しのブロマイドだ!アクキーだ!って値段見ずにレジ持っていったら1種類ずつしか買ってないのにパンフ入れて9000円超えてそれはウソやんってなった(ホントです)。4枚1000円は高いやろと思ったけど、顔がバッッッッチクソ良かったから全然安かったわ。沖田総司、推しの顔面最高オブザイヤー受賞なので、神棚飾ります。

 

 

 

 

あ、刀ステはなんとか大阪公演は確保できました!!!!!でも明治座明治座行きたいよママーッ!!!!!!!!私が明治座に行けないなんてことは絶対ないので(尊大)残りの先行がんばります。

今年は推し増ししたのもあって、自分の気の持ち方的にどうなるかな~ってのもあったんですけど、なんだかんだ楽しかったしなんだかんだ変わりなく好きだな~って感じで現場に来れたのが一番良かったです。時間あればまた総括します。来年も変わりなく楽しく推せますように。推し、今年もお世話になったね!来年もよろしく!