天才てれびくん the stage～バック・トゥ・ザ・ジャングル～の話

ご縁というものは不思議なものだなあとつくづく。

前回の天才てれびくんthe stegeを子供の頃から全く天才てれびくんを通ってこなかったくせに観ることになり、まさか今年も観ることになるとはちょっと予想してなかったですね………マジで全然天才てれびくん見たことないのに……。

oow99.hatenablog.com前回の感想はこちら。

「天才てれびくんとはかくあるべき」というか、今の子どもにとっても、今大人になったかつての子どもたちにとっても、天才てれびくんというのは心の奥底に根付いた楽しさの象徴であり、それは大人になっても消えることはないんだというのが前回のテーマなんだなと天てれが分からないなりにすごく感じて、その矜持が真っ直ぐ一本立っているからこそこの舞台は「天才てれびくん the stage」なのだなと思いました。私は分からない世界だけれど、けれどそこがキラキラして眩しくて、かつてそこにいた人たちにとってとても大切なものであることはわかる。その世界まるっと、外から見てる人間との隔たりも含めて、まるでネバーランドのような郷愁と輝きはすごく素晴らしいものだと思ったわけです。

だから今回も天才てれびくんとしての、大人になったてれび戦士たちとしてのそういう「分かる人にはめちゃくちゃ刺さるし、分からない人の疎外感も含めてのエンタメ」みたいなものを期待して行ったんですけど、まぁ全く作風が違ってマジでビビりました。これは私の期待の仕方が良くなかったという話です。

ある日突然娯楽が消えた世界。テレビが消え、CDが消え、スマホが使えなくなる。そしてテレビで育ったてれび戦士たちの存在もほとんど消えてしまい、残ったてれび戦士たちが娯楽を取り戻すために過去にタイプスリップして、テレゾンビを倒し、未来を変えるというまぁ大体東京リベンジャーズです（違う）（東京リベンジャーズ面白かった）

言葉も通じない、歌やダンスという概念すらない原始時代、村長が一切の娯楽を禁止する村で出会ったヒロイン・ミーサを通じて、娯楽は本当に必要なものなのか？とダイレクトに問いかけてくる、つまり今のご時世にめっちゃ刺してくるテーマが主軸でした。普通に「人類が危機に瀕した時、娯楽は真っ先に切り捨てられる！」みたいセリフがあって、あ～時世だな～と思った。

先に書いた前回を踏まえての「天才てれびくんthe stage」への期待っていう点ではちょっと肩透かしだったというのは正直なところです。テーマが万人向けというか、天てれを通っていても通っていなくても誰にでも共感出来て理解が出来る。今の時世に沿ってるから尚更訴えたいことはわかるよ、っていう分かりやすさ。そっちへの方向転換が良いのか悪いのかは私にはわからないんんだけど、個人的な好みとしては天てれには天てれにしかない世界観があると思うので、そっちにもっと特化してくれてもよかったのにな～とは思いました。今回は客演も多かったししょうがないのかな。でも天てれを通ってない人でも共感しやすくて楽しめるという点については良かったのかな～と思います。普通は1作目と2作目逆じゃないか？とも思うけど。

天才てれびくんは子どもたちの為にも、善性が強くあるべきコンテンツだと思うので、どれだけ綺麗ごとになろうとも、やりたいことにチャレンジするべき、努力は必ず報われる、と訴えかけ、お互い手を取り合い、悪者は自分の良心に逆らえず涙を流し改心するのはそうあるべきなんですよね。大人はそれだけじゃやっていけないことも知っているけれど、そこでしつこく報われない努力もあるとかそういう話は天てれには必要ないと思う。子供のころから変わりなくキラキラとした世界でポジティブに輝いている大人になったてれび戦士たちはかくあるべきだと思うし、そういう意味では、そういう点こそが「天才てれびくんthe stage」だから出来る、表現するべきところなんだろうなとは思いました。

大千秋楽のカーテンコールで演出家の小林さんが出てこられて、観劇している子供たちに向けて「君たちの未来はここにいる大人たちがちゃんと守ります」というようなことを仰られていて、多分それが全てなんですよね。未来を守る為にてれび戦士は強い善であるべきだし、そこに大人しか知らない理不尽さなんて必要はないんだなぁという。チャンカワイさんの挨拶もすごくぐっと来たし、天てれを作る大人たちは本当に子どもを守りたくてここにいる人たちで、それはすごく優しくて素晴らしい世界なんじゃないかなと思った。

真面目な話はさておき、私も普通にめちゃくちゃ楽しみました。ペンラも久しぶりに振った。

運よく最前で観られた公演があったんですけど、最前だと目の前に来られると「顔が可愛いな……」以外の思考が全てストップしてそれ以外の情報が何も入ってこなくなるのでダメです。最前座るのマジで向いてない。でも顔は可愛かった本当に。二度とないと思って死ぬほど眺めた。

長江くんがマジで休みなく動き回り叫び倒れ転がり、って感じでずっとハァハァしてたのめっちゃ笑った。矢部さんに結構ズバズバ言うのも加藤将さんに振り回されてるのも本当に可愛かったな。何だかんだ見る機会が多くて最近めちゃくちゃ好感度爆上がりしてる。あとフォローすると元気が出る若手俳優私の中のランキングベスト3（？）に入っている加藤将さんを初めて舞台で見たんですけど、マジであのまんまの人なんだな…ということが良く分かった。なんかよく分からんかったけどすごい。キャストも皆可愛かったし、歌も上手いし、本当に観ていて元気になれる舞台だったので行けて良かったです。第3弾もご縁のある人が主演になって行くことになったらウケるな～～。冗談です。

ところで再来週モリステなんですけどやる…よね？？？？？？？？？めちゃくちゃ楽しみにしてるんですけど……。