世界で一番推しが好き!

たのしいおたくのせいかつ

舞台「憂国のモリアーティ」を観に行った話

気付いたらあけましておめでとうございますも言わずに今年の観劇初めです。今年もよろしくお願いします。

 

今年の観劇初めはタイトル通り、舞台「憂国のモリアーティ」です。

推しくんの出演が決まってから原作を知って、めちゃくちゃ好みで3回くらい読み直した。元々ミステリーが好きでシャーロックホームズも人並みに読んでいたので、こういうお話はめちゃくちゃテンション上がりますね。すごく楽しみにしていたのでワクワクして劇場に迎えて楽しかった。お金がかかってそうな2.5舞台は素直に好きです。(言葉を選ぼう)

 


EXシアター初めてだったんですけど、会場のわりにロビー狭っ。客席開場してないと身動きが取れないし、物販やトイレの行列で動線がしばしば潰されててなんでこんなに狭いんだ……客席はめちゃくちゃ広いのに……

客席は結構快適でした。めちゃ後ろとめっちゃ前と真ん中あたりで見たけど、やっぱり真ん中あたりが最高ですね。今回は舞台装置や映像を使ったダイナミックな演出も多かったので、正面の真ん中あたりで観られるのがベストなんじゃないかなぁ。前方はフラットだから前の人がどうしてもかぶるのがストレスなんだよな。元々前方席好きじゃないけど。言われてた椅子も私はそんなに気にならなかったな。舞台上の椅子(後述)のほうが気になってしょうがなかった。

 


全体的に原作に忠実に、世界観を大切にして丁寧に作ろうとされてるのはすごい伝わってきた。あのほの暗くてじわじわと忍び寄るような恐ろしさを快感に変わるのがあの作品の醍醐味だと思うのですが、それをすごく大事にされてたなって私は思いました。オープニングとか本当に好みすぎて良かったな~~~。

ただな~~やっぱり選択したエピソードがな、私はちょっと納得が……いかなくて……1幕は良かったんだけど、シャーロックを中心に描くエピソードとしてアイリーンアドラーの話はちょっと早かったんじゃないかなって。何よりウィリアムとシャーロックが出会ってないんですよ。ミュでノアティック号の話をやったのは聴いてたので、そこでステでもやっちゃうとちょっと…って感じは理解できるからいいんだけど、それなら2人の探偵やってほしかったなぁ……という感じ。私があの話めっちゃ好きなのもあるんだけど。

シャーロックの粗暴で無茶苦茶だけど情が深い人となりは確かに丁寧に描かれてたけど、やっぱりこの物語でのシャーロックはただのウィリアムのライバルではなく、敵でもなく、脅威であり計画の1パーツであるということが私は一番好きな部分でもあるのでそこを端折られるのはな~~~みたいな………つまんなかったとかでもなく、話に不足があったとかでもなく、本当に丁寧に作られていたからこそこの丁寧さで緋色の研究や2人の探偵が見たかったなという気持ちがね……どうしても…………アイリーンの事件をしてしまった時点でもうその2つをやることはまずないなぁというのが残念でならない。

勿論、「ジェームズ・モリアーティ」の話を描くという点においては、アイリーンの事件の選択は正解なんですよね。あの事件で政府との関わりが確立されて、ボンドが仲間になるのはかなり要のエピソードだし、バスカヴィルの話を入れることでルイスのこともちゃんと描いてて、取捨選択としては決して間違いではないと思っています。まぁこれは多分、私がどうしてもシャーロック側に肩入れしてしまうのもあっての不満でもある自覚はあるんですけど………でもやっぱり演出もお芝居も本当に良かっただけにあの事件が観たかった!みたいな気持ちがね!やっぱりね!残念だよね!!

 

シャーロックが本当に最高に良くて、これを言ったらアレなのですが、若干身長が……ってキャスティングの時には思ってしまったんですけど(やめなさい)、それが気にならないくらい本当に格好良くて優しくて、知性も色気もかわいらしさもある大人の男って感じが最高だったんですよね……だからあのシャーロックでウィリアムとの駆け引きをしてほしかったし、ワトソンくんとケンカもしてほしかった。ウィリアムと腹の探り合いみたいな会話もしてほしいんですよ~~~~めっちゃ良かったんだよな本当に~~~~~~~~~~~~~。

シャーロック側が原作よりもコメディリリーフ的な役割が大きくて、特にワトソンくんがな~なんか推しくんの本領発揮!って感じでとてもうれしかった。原作読んだときから推しくんこういう感じのお芝居でくるだろうなって想像してた通りだったけど、ワトソンくんの真面目で正直な感じがちょっとオバカなほうに昇華されて大変キュートで私はうれしかったんですけど、原作のワトソンくん推しの人はどうだったんですかね……という不安がいつでもあるのですが。ていうか、北村さんが顔も体も小さめだから隣に並ぶとえっ推しくんでかない…??ホントに7ポンド太った……???みたいな気持ちになったけど多分太ってはいません。どうでもいいけど、カテコ挨拶の回がたまたま前方ゼロズレで、推しくんのやや滑りをあの位置で観ることになるとはちょっと思っていなかったですね………めっちゃ推しくんだな…って思うと同時に何とも言えない気持ちになった。(そこは笑ってやれよ)

 

あの2人がコミカルな方向に振り切ると、モリアーティ側との光と影の対比がすごく色濃くなる。今回はアイリーンっていう双方に関わる存在があることと、間にバスカヴィルの事件を挟むことで、光と影、陰と陽がすごくハッキリしていたしアイリーンの鮮やかなブロンドとドレスの色は光側の色だったけど、結局影の側を選ばざるを得なかったことも別れの瞬間も、光と影の差があまりに濃かったからこそ、きっとアイリーンもシャーロックたちと過ごした時間が楽しかったんだろう眩しかったんだろうと分かって余計に悲しかったな。なんか原作以上にアイリーンに思い入れしてしまって、最後の「さようなら、私の探偵さん」で泣きそうになってしまった。

やっぱりな~アイリーンの事件をやったことは全然間違いでもなんでもないんだよな~~と何度も思ってしまう葛藤。

 

 

三兄弟も、なんか原作読んだ時よりめちゃくちゃ好きになってしまったな……特にアルバート兄さんが原作よりもこう、性格が宜しくなさそうで最高だったんですよね……褒めてる。所作がめっちゃ貴族だったのも興奮したし、あの含みのある笑顔が本当に良すぎて原作よりも好きだな。原作以上に何考えてるか分からなくて性格が宜しくなさそうで、それに自覚もありそうで本当に良かった……。めっちゃ好き…。

ルイスは赤ちゃん。本当に顔が可愛すぎて、ウィリアムの「君には無垢でいて欲しかった」のセリフがハマりすぎて心の中で「わかるわかるーーーー!!!!!!!!!」って叫んでた。本当に可愛かった。あんなに可愛かったらそりゃウィリアムもおうちにいてほしいよなわかるわかる。

ウィリアムは顔がバチクソ綺麗なのはそうなんですけど、前列で観ても最初赤のカラコンしてるって気づかなかったんですよね。なのに、貴族を糾弾したり野望を語る時、めちゃくちゃ綺麗に瞳が鮮やかに真っ赤になるんでうよ。一体これはどういうことだ。正面向いてても横向いてても、スッと綺麗に瞳に光が入って、少し舞台の奥にいても分かるくらい瞳が真っ赤になることにびっくりして目が離せなかったな。意図的なのか偶然なのかちょっと分からないけど、でも最後に語る時は目を見開いてたのもあるから割と意図的なのかな…?本当に綺麗な赤色だったから余計に印象的だった。

お芝居にも本当に華があって、ウィリアムの圧倒的なカリスマ性、ルイスの言うところの「立派な支配者」が佇まいだけで説得力があるというのは本当にすごいんですよね……声の使い分けにもゾクゾクした。あと長物を振り回してるときの安心感がすごい。脚めっちゃ伸びるしあがるし。解禁になった時、ビジュアル的にも納得のキャスティングだと思ってたけど、本当になんつーか、何度見てもこの方はすごいというか、誤解ないように受け取ってほしいんですけど、人となりが芝居に見えないんですよね。ほんと。すごく優しい人にも見えるし、全く感情のない人にも見える。私がご本人を良く知らないのもあるけど、本当に何回見てもこの人のお芝居は不思議だな…って思います。

 

ていうかみんな芝居が上手いんですよね……(あたりまえ体操)ハドソンさんめっちゃ声可愛くて、アイリーンの男装めっちゃカッコいいな~って思ってたらうさぎちゃんとタキシード仮面様だったと知って興奮した。アイリーンは本当に綺麗だしカッコよかったからあのままボンドくんもやってほしい~~~第二弾あるのか知らんけど……知らんけど……。

 

 

 

あとはな~舞台セットめっちゃ動いててちょっと笑ってしまった。階段めっちゃ動くやん!誰よりもアクティブに動く階段。動きながら上ったり下りたりするのもそうだし、結構なスピードで動くから立ってるだけでもふらついてる人もいて割とヒヤヒヤしちゃう。よく階段同士とか壁と階段ぶつかってすごい音してるし、キャストさんも危ないみたいなこと言ってたから本当に何事もなく無事に終われるといいな。私が観たときは殺陣とかSEの音ハメのミスも多かったので、来週行くまでには良くなってることを祈る。振り返って壁の間から捌ける段取りなのに壁閉じちゃってて捌けれないとかシリアスなシーンなのに笑っちゃうからやめてほしかった。(笑った)

テーブルもぬるぬる動くし、結構全体的にセットの動きが速いのもぶつかる原因だと思うんですけど、でもやっぱ速く動くのかっこいいんですよね……スタッフさんも本当にすごい。お疲れ様です。

 

あの宙に浮く椅子だけは本当に解せないんだけどホント何?????????????????????

大体の演出って多分こういうことを表現したくてこうしたんだろうなってことはまぁ何となく分かることが多いじゃないですか。あの宙に浮く椅子だけ全然分かんないんですけど私の理解力の問題??しかもあのまま上に回収するんじゃなくて暗転で下に下ろしてるからただ宙に浮かせたかっただけなんだろうけど、いやなんで???

 

 

 

あとすっごくどうでもいい話なんですが、速攻ブルーベリー持って行ったのに水分を買って行くのを忘れて連日会場で水を買う羽目になったんですが、会場内で買うと500円もすんのね。水にいくら払えるかね?泣いた。500円払った。(払ったんかい)

 


購入先別DVD特典に推しが巻き込まれるのが生まれて初めてでテンション上がりました。うれしい。

まだチケットあるので残りの公演も楽しみ。またなんか感想出てきたら書きます。