世界で一番推しが好き!

たのしいおたくのせいかつ

インターネット公演『要、不急、無意味(フィクション)』

私も例に漏れず推しの現場が中止になったり延期になったりしているわけなのですが、それ自体にはストレス貯まらないけど何が一番ストレスたまるって在宅勤務だな!!自分の生活空間に仕事が侵食してきやがって、仕事とのソーシャルディスタンス!!密です!!!!!ここから先は入らないで下さい!!!!!!ってなるけど無理です。自分の生活空間で仕事するの本当に嫌だ~~~~~~~~~~~でも在宅できてるだけマシなんだろうな。早く終息しないかなぁ。

 

って感じのうっすらぼんやりした今の自分たちの状況への不安ってあるじゃないですか。そこをめちゃくちゃ抉られた。

skypeのグループ通話で、友人の4人が流行りのネット飲み会しようぜ!って会話をしてるところを観る、というお芝居。友達同士の本当にしょうもないふざけた会話しかないんだけど、まさに今現実と同じように外出を自粛したり仕事がなかったり、家族が医療従事者だったり、無責任で適当で無関心な不平不満も、強いられる不便も理不尽も不安も、身に覚えのあるものばかりだった。笑い飛ばして、適当な愚痴にして流して、1年後、数年後と少しだけ時が流れて、また同じようなふざけた会話の隙間から感じるskypeの向こう側の現実。電気さえつけてはいけない、何をするにも政府の許可が必要になって食料は配給制になるディストピアのような1年後、その時ほど酷くはなく、少しずつ仕事も出来るようになったけれど昔のままとはならない数年後。4人のノリも会話の内容も大して変わらないし、大きな展開も明確な結末もなく、これから先の現実が良くなるのか悪くなるのかも分からないけど、誰も明確な不安や本音を口に出さないまま、会話は終わってしまう。

いつ終息するんだろう、このままずっと、1年後も何年後もこういう状況だったら…?みたいな、ハッキリと言葉に出すこともないし出したら負けみたいなところもあるけど、それをSkypeの通話という何気ない生活空間を見せる形でじわじわと見せられて、形にされる感じ。私はすごく怖かった。いやだなと思って目を背けていることをわざわざ見せられる感じ。劇中でセックスの声だけ聴かされるシーンもまさにそんな感じ。怖いないやだなと思いながら、最終的にはどうなるのか、救いのひとつでもあるんじゃないかって願いながら観ていたのも、結局ちょっとだけ現状は良くなったけど元通りにはならないことも、リアルに今の現実の延長線上みたいに感じて、私は終わった後どうしようどうしようって軽いパニックみたいになってしまった。

 

お芝居を観るって、私には特別で非日常なことで、その日の為に新しい服を買ったりお気に入りのリップを塗ったり、家から飛び出して劇場っていう切り離された閉ざされた空間で観ることに価値があると思っていて。だけど、自分の普段生活している空間で、特別感も何もない服装で観ることは、私にはまるで現実に侵食されているような気がして、普段は非日常で特別で、現実とは切り離されて楽しんでいたものが、自分の生活空間に侵食することで、なんか虚構と現実の感覚があいまいになる感じ?私はどうも共感性が高めの人間らしくて、割と他人の感情や虚構の話でも自分の情緒が引きずられやすいタイプだから余計に、今の状況にシンクロした、何気ない日常の会話を、自分の生活空間で観ることでその辺の境界線が混じって曖昧になる感覚がすごく怖かった。虚構のお話だと分かっていても、そうなるかもしれないという奥底にある不安を自分のテリトリーに身を置いて、ifを考えてしまう現実はすごく怖い。実際のその不安を抱えているから余計に。

同じようにiPadで観るドラマや映画と何が違うんだろうな~って考えたけど、なんていうか、まぁ多分、今の今でそういう題材だったこともそうだけど、私はやっぱりskype会話というツールが一番だったと思うんだよな。その辺りはまだもやっとしてるんですけど。

 

仕事して、自分の時間があって、友達との時間があって、お芝居を観る時間があって。そこまで意図的にしていたつもりはなかったけど、空間と自意識の切り替えと切り離しって意外と大事だったんだなと私は最近の生活で痛感していて、つくづく自分自身の感情や感覚が周囲にめちゃくちゃ影響されやすいタイプなんだろうな多分。きちんと切り離しをして、今はこの時間、って自分の感情を向き合わせないとすぐいろんなことが混じって良く分からなくなってしまうんだろうな。多分家で舞台のDVDを見てもイマイチ集中できなくてすぐ飽きちゃうのも、そういう切替が自分の生活空間だと上手く出来てないからなのかな~みたいな。そういう辺りもなんか今の生活とシンクロしちゃう部分もあるからますますなんか良く分からないまま境界線が曖昧になって自意識に虚構が流れてくる的な……なんかこう書くとマジでアホの人間みたいな感じなんだけど実際そうだしな……。

今この時にskypeってツールで家で観劇したって環境がダイレクトに自分が感じた感情(頭痛が痛い)になっていることは間違いないので、これをまた全然違う環境や時期に観たら感想も考えることも間違いなく変わってくるし、なんていうのかな~~ただ台本があって演じるというだけじゃないファクターが演劇にはあるんだろうな、みたいなことを考えたという話。なんか全然お芝居の感想じゃなくなってしまったな。

 


まぁ概ね私は元気です!刀ステまでにコロナ殺さないといけないので元気じゃないとダメなんですよね!!!早くたくさんいっぱい楽しいこと出来るようにならないかな~~~~~~