世界で一番推しが好き!

たのしいおたくのせいかつ

「私のホストちゃん」の話

刀ミュの新作が発表になりましたね!多くの若手俳優おたくが自分の推しが出ないかハラハラしてたと思いますが、私もその一人です。
いや、まだ知名度的には全然だと思うんですけどなんかちょっとうっかり出そうな微妙なラインだったので……自意識過剰でよかったーーーー!!!!!って思う程度には刀ミュには推しは出てほしくないなぁ……まぁお仕事あるだけマシって思う自分もいるんですけど…。

ところでタイトルの話になりますが、刀ミュヤダー!!って若手俳優おたくたちが気が気でない数日を過ごしてる間、刀ミュと並んで「推しに出てほしくない舞台」の代表格に挙げられてる「私のホストちゃん」の話です。

RTで回ってきた「推しに出て欲しくない舞台」アンケートで刀ミュを置いてダントツ1位だったことが解せなかったと、完全に刀ミュに巻き込まれてなぜか一緒に叩かれてるのを見かけたので、前々から思ってたことつらつら書いてます。

 

若手俳優おたくの中で悪評しか出ないことで有名なホストちゃんですが、何故こんなにも続いてるのか、何故システムが破綻・炎上しないのか不思議に思ってる方は少なくないと思います。

結論から言うと

実際入れば楽しいという感情しか残らない

から、ではないのかなぁと私は思います。住めば都、案ずるより産むが易しではないけど、当事者になってみないと分からない苦しさもあれど、その分の喜びもまた半端ないので、結局ホストちゃんを経験したおたくはホストちゃんを許してしまうんだと思います。私もそのひとり。

私が単細胞の頭の弱いおたくなので、脳死したるだけかも知れませんが、私は推しにまたホストちゃんに出てほしいって思ってます。むしろ次回作やったとして推しがいなかったらなんでいないんだよ!!!って暴れる。

 

推しくんは出演したことがあるのですが、その時私がホストちゃんに推しが出る一番の楽しさを感じたのは

キャリア・人気に関係なく推しが舞台のセンターに立ってその日の主役になれる

ってことです。

推しくんがホストちゃんに出た時、推しくんは正直他のキャストさんに比べて知名度も低いし、ファンの数だって全然少なかったと思います。大きな舞台で主演や重要な役を演じてきた役者さんがたくさんいる中で、大きな役をやったこともなければキャリアもまだまだでした。だけど、そんな推しくんもナンバーワンになって、舞台の真ん中に立って、白いスーツを着て、そういうキャリアも人気も推しくんよりもずっと上のキャストさんたちに「こいつが俺らのナンバーワン」って称えてもらえることが出来ました。これは多分、観た人にしか感じられない感動だと思うんですけど、どんなに無名でも、どんなに舞台の端にいても、ファンの直接的な力で推しを舞台のセンターに立たせることが出来る、これ本当に感動しかないです。

普段、私たちが推しくんの舞台にいくら通ったところで、推しくんのCDやブロマイドをいくら買ったところで、それが推しくんにどれだけ貢献出来てるのかを見ること知ることの出来る機会はほとんどありません。しかし、ホストちゃんはそれが完全に可視化される制度です。それが嫌だと言われる所以なのも知ってるけど、どれだけ嫌がろうと叩こうと、実際に自分の推しが白いスーツを着てセンターに立ってる姿を見たら、どんなおたくでも手のひら返さざるを得ないんじゃないかな……って思います。推しが舞台の真ん中で輝いて喜んでる姿を観て、嬉しいって感情が湧かないおたくのほうが少ないと思うし、それに自分の力が多かれ少なかれ働いてる、自分推しくんのために頑張れた!よかった!うれしい!私のラブが推しをナンバーワンにした!ホストちゃんには最終的にそれしか残りません。

まぁそれまでに精神的にかなり来るんですけど……多分そういうのもホストちゃんシステムの計算のうちです。病めば病むほど、しんどければしんどいほど、お金を使えば使うほど、ナンバーワンになった時の嬉しさの反動がヤバい。そういう一種の麻薬のような、普通の舞台では経験できない種類の多幸感がホストちゃんには存在します。だから、ホストちゃんを経験したおたくはホストちゃん楽しかった推し最高だったって感情しか残らないし、そうやって来たおたくが結果的に楽しく帰っていくから、「私のホストちゃん」という舞台もホストちゃんシステムも炎上もせず粛々と続いていくのだと思います。

 

私も推しくんが出るまではホストちゃん絶対許さない派だったので、出演が決まった時しぬほど病みました。元々豆腐メンタルなので毎日精神状態がコロコロ変わって、ある日は「推しくんがこんなに良い席次の役がもらえるなんてハッピー!!!!!!」って言ってたかと思えば別の日は「もう1公演も入りたくない……もうおりたい…」ってどん底になってたり、毎日言うことが変わってその節は周りの友達に散々な迷惑を掛けました。

でも実際終わってみると、楽しかったという感想しかないし、あんなに病みまくって公演数減らした自分バカだ~~って思うくらいです。もっと入ればよかった。

 

そもそも私は太客には全く興味がなかったのとギリギリまで躁鬱を繰り返してたのもあって、大した金額は積んでないんですけどね。別に強制じゃないし。推しくんがどんなに知名度が低くても、推しくんのファンは自分1人じゃないし、自分ひとりが推しくんのナンバーワンに対して責任を負うわけじゃないので、その点に関しても何も悩む必要もないと思います。

ホストちゃんシステムが気に入らない、でも推しは観たいなら後方席なら普通の2.5舞台と同レベルの価格帯でチケットも手に入りますし、グッズも特別高いものは何もありません。何もしたくなければ何もしないって選択肢も、一応ホストちゃんにはちゃんとあります。やりたくないならやらない選択肢も残されてるのに、何もしないでいる選択肢を選ぶ勇気がないなら叩く権利はないなぁと私は自分がそうなってから思ったし、それを推しくんのせいにはしたくありませんでした。

 

推しを人質にとっておたくの金を搾取してるとよくホストちゃんは言われてますが、私からすればクソみたいな演出と脚本の舞台に推しが出続けてしまう方がよっぽど人質で搾取だなぁって思います。ホストちゃんはお金もかかるけど、ちゃんとその対価は舞台の内容以上のものが用意されているので、クソだった感想しか残らないクソ舞台よりマシだと私は思ってます。

(まぁホストちゃんのストーリーがクソじゃないかと言われるとちょっと困りますけど。)

 

私も昔ホストちゃんころす勢だった時はホストちゃんを肯定する人の気持ちが微塵も理解出来なかったんですけど、これはもう本当に入った人しか分からない世界です。そして、入った人、つまりホストちゃんにとってのお客さんがホストちゃんを肯定するから、周りのホストちゃんに入ったことのないおたくたちがいくら叩いたところで、ホストちゃんはなくならないどころか痛くも痒くもないわけです。

勿論、ホストちゃんに入った人100%がそうだとは言いませんが、大多数がそうであることは、ホストちゃんシリーズが続いてる現実でよくわかると思います。

 

そういうことじゃねーよ!ってなんか怒られそうだけど、正直入ったことない人とは永遠に分かり合えないと思うのでしょうがないです。

 

ただ、一つだけ、これだけは絶対言えるのは、もしあなたの推しがホストちゃんに出たとして、どんなにホストちゃんが肯定できなくて、どんなに辛くてどんなに行くのが嫌だと思っても、

推しの1位企画の日はぜっっっっっったい入ってください。

あなたが今まで推しのことを大事に一生懸命推してきたなら尚更、例え1円もラブを使わなくても定価割れの後方席からでも構いません、絶対に劇場で、ナンバーワンになった推しを、あなたのその目で、絶対に絶対に、観ておくべきです。これだけは間違いなく断言できます。

 

 

嫌いなもんを無理に観ろとか好きになれとは言いませんが、どんなに嫌われてても続くものには続くだけの理由があるんだよって話です。

 

 

刀ミュも同様に、いざ推しが出て公演に入れば楽しいのも分かってるんですけどね。でもおたくの民度が低いのはやだなぁ……