世界で一番推しが好き!

たのしいおたくのせいかつ

舞台「刀剣乱舞」綺伝 いくさ世の徒花②

大阪初日と7日に観劇しました。現地で見るのはこれで終わりです。

 

新歌舞伎座、去年のジェイミーが初だったけどその時は最前端っていう眺めとかそういうんじゃないんだわって感じの席だったんですが今回は適度に前方で観られたし一番観たかったちょっと後方ドセンで観れたのがうれしかったです。1階席、もうちょい傾斜があってもいいと思うけどまぁこんなもんかなという感じ。休憩時間のトイレ列の動線以外は特段イヤなところもなく、会場は大きくて音も良かった。トイレ列の動線はマジでどうにかしてほしい。外に出れない。

いやしかし本当にドセンで観れてよかった~~。綺伝、絵になるシーンがすごく多くて、ドセンで観ると本当に絵画のよう。特にガラシャのシーン全部良かった。最初に現れるシーン、地蔵に姉上と呼ばせるシーン、忠興とのシーン、全部絵になって美しくてそのことにも余計に泣けた。なんか全景とも違う圧倒的な感動があった。特にガラシャが最期を迎えるシーン、ドセンで観るとガラシャの「これは…幻?」ってセリフでちょうど忠興のシルエットが霧の向こう側にうっすらと浮かぶ、ガラシャの表情が視界に入りながら忠興の姿がハッキリしてくる様にもうボロボロに泣けた。本当になんてドラマチックで美しいシーンだろう。綺伝って全体的に華やかで美しいイメージがあるけど、本当に物語の幕引きにふさわしい、憎いくらい美しい絵面をこの目で、劇場で、最高の席で観られて本当に感動した。まぁどの席から観ても同じ感動がほしいといえばそうなんだけどさ……あのシーンは斜めから見るといいタイミングよりも先に忠興の姿が見えちゃうんですよね。それでも十分すぎるくらいあのシーンは素晴らしいというのはもちろんそうですが。

 

大阪公演になって全員お芝居のギアは上がって殺陣も速くなっててマジで良かった。

お芝居はガラシャがすごかったな……1幕も2幕もクライマックスでの感情の入り方や気迫がすごかったもそうなんだけど、何気ない地蔵との会話でもガラシャ自身の芯っていうのかな……ガラシャがこうあろうとする軸みたいなのが東京公演よりもより明確になってる感じ。だからこそ忠興と会ってからの感情の揺らぎもより大きくて悲しみもより深くなってた気がする。地蔵とのシーン本当に全部大好きなんだけど、天正遣欧少年使節たちと戦う時にガラシャのほうから地蔵の手を握るところが好きすぎて、毎回絶対見逃してなるものか!!ってなって見てる。なんかあぁいう何気ないところでガラシャにとっても地蔵が大きな心の支えになっているのを感じられるのがすごく良い。

あとにっかり青江!!!!マジですごい。真白くんって素だと大人しくて可愛らしいのに、にっかりの妖艶さや色気が佇まいに出てるのも良いし、ここぞって時の感情の昂り方がすごい。殺陣もどんどん良くなってて真剣必殺の時とか本当に凄くて毎回魅入ってしまう。もちろんみんなどんどん殺陣が良くなってるのはそうなんだけど、青江の成長スピードがハンパなくて本当にすごい。個人的には一番ゲームのイメージに近いのは青江だなと思います。あと古今さんの殺陣もすごい好き。歌をうたうほうが得意なのですが…って言いながらバリ速パワー型の殺陣なの好きすぎる。スピードもあって、身体も大きいから太刀のダイナミックな動きが映えるなあと思います。亀甲さんも市中戦も真剣必殺もより速くなってたし、真剣必殺のときの芝居がめっちゃめっちゃ良くなっててこれだよ~!!!!!の気持ち。あと地味にあそこって今回一番早着替えの時間が短いシーンな気がする。亀甲さんが捌けてから出てくるまで1分ないと思う。

歌仙も真剣必殺のとき本当にすごい。一番長くて一番手数も多くて絶対めちゃくちゃ大変なのに本当に真剣必殺らしい圧倒的な強さがあって、大阪初日に観た時なんかすごい泣いてしまった。下からせりあがってくる時のドヤァ!!!って顔があまりに歌仙すぎてそれも好き。真剣必殺の凄みが圧倒的だと、その後ガラシャと戦う時にはもうボロボロで、今にも倒れそうなところを気迫で戦ってるのがより際立つのがいい。最後、ガラシャを倒した時に子供みたいな声をあげながら倒れこむのもすごい良いんだよな、なんかあのカッコつけの歌仙がボロボロになって這いつくばるほど必死にがむしゃらになっている様がグッとくる。

 

綺伝、因果であるガラシャや他のキリシタン大名たちの命を絶つ以外の道がなくて、辛いことが多すぎて、決してハッピーなことは起こっていないはずなのに、不思議とラストが晴れやかな気持ちになるんですよね。末満さんの書くもっとどうしようもない、何も救われない鬱々とした気持ちを引きずらざるを得ない舞台も知ってるから、綺伝はやっぱりハッピーエンドなのかもしれない。

ガラシャにとっては正史よりも幸せな最期だったといえてしまうしな……。それってどうなんだろう。悲劇の中で命を落とした正史のガラシャ、放棄された世界で歪んだ生を歩んだからこそ悲劇の先にある愛を知って死ぬことが出来たガラシャ。正史じゃないほうが幸せだなんて何か皮肉だな…と思ってしまう。正史であっても2人が愛し合った事実は変わらないし、その事実自体もきっと幸せだったのだろうけど、正史じゃない、フィクションだから幸せになれた、同じ時に死に、他の誰の手でもない忠興の愛した刀で死ぬことが出来た、じゃあ正史のガラシャはどうだったのか…みたいな。まぁその愛には諸説あり、だし、ガラシャの心を推しはかることなんて誰にもできないのはそうだから……。

でもそれを乗り越えて旅立つ歌仙の顔はとても晴れやかで、極衣装に身を包む歌仙もとても誇らしげだった。2人の正史も、正史ではない物語も、両方を見てきた歌仙がそんなに晴れやかな顔をするならきっとハッピーエンドってことなんだろう。

 

なんかここにきて綺伝めっちゃ面白いな~???!?!?!って気持ちになった。いや別に面白くないとは思ってなかったけど、時間を掛けて咀嚼していくことで歌仙やガラシャだけじゃなく登場人物ひとりひとりの解像度が上がって、物語の深さや意味をしっかり味わうことが出来てる気がする。特に今回って言葉と気持ち、行動と真意がガラシャや忠興に限らず裏腹なことが多くて、そこをしっかり理解できたのも大きいのかな。孝高もそうだし、長義もそう。裏腹で矛盾した感情や行動が段々と紐解かれていって最後に本当の気持ちだけが残されていく、そういう意味でもハッピーエンドなのかな。

キリシタン大名たちや他の刀剣男士の話もしたいんだけど話があちこちしちゃうので、まぁ大楽の配信観た後とかに書ければいいかな~という感じ。

 

 

GWなんだかんだ予定あってめっちゃ遊んだけどこのあと6月まで現場ないわ。綺伝も配信あるしまほステもエーステも配信観るけどマジで配信観る予定しかない。まほステは昨日の配信も観たけど大楽配信みてから感想書こうかな。