世界で一番推しが好き!

たのしいおたくのせいかつ

アナ伝vol.2「霧の中のノスフェラトゥ~ドラキュラ伝説~」の話

かれこれ10年以上若手俳優オタクやってますけど未だに丸ノ内線新宿駅に上手くたどり着くことが出来ません。めんどくさいのでシアターサンモールまでは新宿駅から歩いていますこんにちは。

いやマジで丸ノ内線新宿駅どこなん。

 

 

 

アナ伝、マジでめちゃくちゃ面白かったが??!?!?!?早く教えてよ!(?)

興奮しているので感想が長いです。

 

タイトルの通りドラキュラ伝説を元にしたお話で、新米弁護士のジョナサン・ハーカーとその婚約者のミナがヴラド3世ことドラキュラ伯爵と時を超えた再会をしてしまうことで運命が狂いだしてしまう悲劇。

かつての仇と愛した人とうり二つに転生してしまったハーカーとミナは何も知らないままその運命に巻き込まれ、その2人を支える友人たちも飲み込まれて行くわけなんですが、元々のドラキュラ伝説とは若干違うものの、大筋は多分ほぼ同じなのかな?私はドラキュラ伝説は大筋しか知らない人間ですが、わかる人にはわかるポイントはしっかり押さえて、でもエピソードや設定の取捨選択が絶妙に上手くて、すごく物語の作り方が上手いな~と思いました。

登場人物やストーリーに観ててすぐ気づくような矛盾や引っかかりがないと物語に没頭できるからそういう舞台を私は面白いって感じるんだと思います。

ドラキュラ伝説って話自体いろんな要素や登場人物がいて、正直それを2時間弱の舞台の尺、しかもあの規模でやろうと思うとちょっと無茶があるような気がしたけど、そこをギュッと落とすものは落として濃縮するのが上手いと、多少削られたとしても結構些末なものとして流せて引っかからないんですよね。それがめちゃくちゃ上手いなと感じた舞台でした。多分脚本書いた人相当ドラキュラ伝説好きで理解の深い方なんじゃないかな知らんけど(すぐ知らんけど言う)。

キャストの皆さんもみんな芝居がめちゃくちゃ上手くて、本当に世界観に没頭できる良い舞台だった。

 

ストーリー的には元のドラキュラ伝説を大きく逸脱するような話ではなかったんですけど、ハーカーの誰でも幸せになれる世界はあるはずだという理想と、恐れられ淘汰されてきたドラキュラ伯爵の想いがぶつかって戦いになってしまうのがすごく良かったんですよね。

幸せに生きてきたインテリ理想高い系のハーカーの信念はヴラドのような敗北して虐げられてきた人間からすると本当に理想に過ぎず、イライラするのわかるわ……ってなるんだけどヴラドのやり方がアカンすぎるからそりゃハーカーに止められるのもそうだし。ただヴラドが人間ではないから、という戦いではないところに軸を持ってきたのが結構面白かったなと私は思いました。

ただもうお前を殺して俺も死ぬ!全員死ぬ!みたいな話なので、いやもうしんど……ってなる。こういう全員死ぬ系って生き残る人間もそれはそれでめちゃくちゃ辛くてしんどくて、生き残ったところで救いがあるわけでもない。ハーカーは最愛の恋人も友人も全てを失い、ヘルシング教授は唯一無二の相棒を失い、フニャディは主と仲間をすべて失って、いや誰も幸せにならん………しんどい……。

幸せだったのは一緒に死ねたヴラドとジャスティナだけだったのでは……死ぬことが幸せだとは思わないけど、そうあるようにハーカーはブラドの最期の願いを聴いてあげたんだと思うので。

 

 

キャストさんの話

これすると全員語らないといけないからあんまりやりたくないんだけど、今回は全員本当に良くて全員の話したいからやりますね。長い。

 

ジョナサン・ハーカー

主人公然としていて、まさに若々しさと未来への希望にあふれた意識高い系弁護士。友人にも恵まれて可愛い恋人との婚約も決まって幸せの絶頂にヴラドたちと出会い運命に巻き込まれていくわけなんですけど、よく考えるとめちゃくちゃ不憫。前世で悪いことしたかしらんが(した)前世の記憶も戻らんまま恋人は取られるわ友人みんな死ぬわで人生めちゃくちゃにされてしまって本当にかわいそう……。

田村くんの見た目の可愛さに反して意外とポジティブで頑固なタフガイだなと私は感じたので、あの感じならこの先も何だかんだ生きていけそうな感じではあるけども。ライブパートのただでは負けん感じめっちゃ好きだったし、実際現世に輪廻転生してヴラドとミナを奪い合ったら何だかんだジョナサンが勝ちそうではある。

 

ミナ(ジャスティナ)

前世と同じ姿で輪廻転生してしまったばかりにヴラドに見初められてしまったかわいそうなヒロイン。野口くん、そんなにメイクが濃いわけじゃないのに普通にこういう顔の女の子いるな…って感じだったし、優しくて可愛くて本当にヒロインだった。何よりも彼女の真意や本当の想いというのが何一つわからないままジャスティナとして命を落とすことになったのが一番の悲劇だなと思う。ジャスティナはハーカーの刃からヴラドを庇って命を落とすんですが、それってもうハーカーからしてもショックでしかなくて辛い。愛した婚約者が恋敵を庇ったせいで自分の手で殺めることになるの、マジでハーカーが前世で何をしたっていうんだ(した)。

ライブパートのパンツスタイルが好きすぎる~~~パンツスタイルでもメイクが女性だから女性なんだけど歌声が男らしいし倒錯的でめちゃくちゃよかった。池袋駅未だに迷うよねわかる。

 

ヴラド・ドラキュラ三世

やんごとなき永田聖一朗様~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!

マッジでマッジですごかった。永田くん、お芝居を観るたびに本人のイメージとはかけ離れた男らしくて重厚なお芝居をするなという印象なんですけど、今回も本当に凄かった……マジで400年生きた悲劇のドラキュラ伯爵だった。どうしてその若さと可愛さで400年生きた貴族に説得力を出せるんだ……400年という長い時間も、過去の悲劇も、現世の鬱屈も、ジャスティナへの恋情も全部その佇まいで感じられるのがすごい。本当に400年生きてる。あと顔が強すぎてビジュアルが本当にすごい。やんごとない。

ちゃんと400年鬱々と生きてるくせに、結局ロンドンに来た理由がただミナに会いたかった、話がしたかったって切実な気持ちがあまりに幼くてそりゃみんなヴラド様のこと好きになるじゃんそれは……ただ400年恋をし続けただけであることが本当に切ないし、ヴラドの命と歴史の重厚さを感じさせたあとにただシンプルで幼い気持ちだけ残していくのと、永田くんの少し幼げで綺麗な顔が合いすぎて本当にブラド様の話だけで永遠に語れそうだな。本当に良かったです。でも人の恋人奪ったり人間皆殺しにするのはダメです。やることが貴族というか神のスケールすぎて極端なんよ。

かと思ったらライブパートでポンコツすぎてイヤ~~~ズルです。あれはズル。

 

ヴラドの従者たち

3人のサイズ感が大中小、でめちゃ可愛いんですよね。ビジュアルも強いし。

ミルチャはとにかく顔が可愛いし、可愛い子にそういう残酷な役回りをさせたらいいと思って…!と思いつつ坪倉くんの狂気じみたお芝居がめちゃくちゃ良くて最期のヘルシングとのシーンめちゃくちゃ好きでした。狂気じみた悪役は惨殺されるのが似合う。衣装もめちゃくちゃ可愛いし、襟足のピンクがめちゃくちゃ可愛い。ビジュアルが全部可愛い。

永遠に胸元が気になるシュテファン(本当にずっと気になる)、シェイクスピア信者であることとジャスティナの魂をおろしてくるための儀式に演劇を使うくだりが効いてて私は結構好きでした。ちょっとおねえっぽいのも可愛かったし里中くんの顔が強いんだよな。現世に転生していっぱいお芝居通ってるんだろうか……。

寿里さん観るたびに思ってるけど、フニャディは体半分脚で合成みたいだった。みんな死ぬ話で生き残る人ってマジで一番しんどい存在だと思うんですけど、死ねなかったハーカーとヘルシング教授に対して、あの場で死ぬことだってできたはずのフニャディが最後に自ら生を選んだ理由ってなんなんだろう。ルーマニアのお屋敷でこれからひとりきりで永遠を生きることでフニャディは何を想うんだろうっていうのが気になるラストだった。

 

ヴァンパイアハンター

イヤ~~~~~~~~~~~~私この2人大好き。最初に出てきて突然歌いだしたときは何事かと思ったけどカールの合いの手が可愛くてめちゃくちゃ好きになっちゃった。あそこマジで意味わからんのにめっちゃ喜んでしまう。

ヴァンパイアハンターヘルシング教授、前田くんまだ全然若いのに過去に妻子持ちだった説得力がある貫録で本当にカッコよかった。自分の仇がミルチャだと分かった時に覚醒したかのようにめちゃくちゃにミルチャを惨殺するところがあまりによすぎた……それまでが本当に理性と知性の人って感じだったから余計にそのギャップが良かったし、そこで余計にハーカーに語った過去とヘルシング教授の内心に厚みが増すから前田くんも芝居が上手い……。カッコよかった。

カール!一目見た時から決めてました推しです(?)も~~めっちゃ可愛い。ヘリコプターが似合うヴァンパイアハンター世界一じゃない????笑顔の人だから本当にずっと笑顔なんですけど森田くん口が大きくて本当に可愛い。本当に邪気がなくて素直で真っすぐで、他の皆みたいなヴァンパイアへの恨みや信念はないけど、ただヘルシング教授の為に自分の技術と知識を捧げたいって素直な気持ちが最期の最期まで効いてて本当に良かった。

カールが死んでしまう時、私はこれから先ヘルシング教授の武器をお世話する人がいなくなっちゃうし、カールもそれを心配するんじゃないかなって思ったんですけど、カールの最期の一言が「これからもお任せください」だったからマジでカーーーーーール!!!!!!!!!!ってなった。そんな浅はかじゃないんだよ!って自分を殴ったね(殴ってない)。最期の瞬間までただただ一心にヘルシング教授のお傍にいる未来を信じているカールに泣いてしまった。リアリストのヘルシング教授が自分たちがもし輪廻転生したら、なんてヴラドたちに倣ってそんなことを言ってしまうのも泣けた。この2人の出会いと人生だけで1本舞台書けると思うんですけどどうですか?ほんとによかった……。

 

ジョナサンの友人たち

ここまで長かったんですけど、毎度のことながらここからなんですよ本題は。

クインシー・モリスは声デカイ(うるさい)し空気読めないしマジでお前声デカイんだわ!?ってなったけど、ああいうおちゃらけキャラが実は過去に傷を負っていて、もう友達を見捨てたりしたくないんだって真面目に言うのはさ~~全世界が好きな設定じゃないですかズルですよ。

鐘ヶ江くん、顔が強いので伊達男っていう設定もわかる~!ってなるし、最期に傷だらけになりながらシュテファンに一矢報いる鬼気迫る殺陣がめちゃくちゃカッコよくて本当に火事場の馬鹿力って感じで流石すぎた。結局クインシー・モリスって自分は全く当事者ではなくて、本当にただハーカーを助けたいって気持ちだけで命を懸けてずっと一緒にいてくれて本当にただのイイヤツだった……声バカクソでかいけど……。

 

あと推し………ジョン・セワードくん…………いやもう……もうすごかったんですよ本当に……。

正直主人公の友人ってだけでそこまで物語に深くかかわると思ってなかったので、クライマックスで突然寝返ったのマジで呼吸が止まった。2回目見て分かったけど、確かに序盤から割と自分の体の弱さに卑屈だったり、患者に対する態度とか見てるとあんまり医者という仕事自体の矜持を強く持っているわけではなさそうだし、ドラキュラ伝説の予感に気づいた辺りから確かに様子がおかしいんですよね……ハーカーたちが気づかなかったように、本当にさらっと見てるとエッ?!ってなっちゃうんだけど見返すとさりげない芝居の伏線にウワ……ってなってしまう。1回目で気づけなかった悔しい……。唯一気づいていたヘルシング教授にセワードのことよく見てるマウントとられてしまった悔しい……(?)

マジでジョン・セワードくん、裏切ってからが本番みたいな役だった。すごかった。ハーカーへの嫉妬、羨望、自分の身体に対する悔しさを持ち続けて、その出口が近く迫っているのを感じている自分自身の死以外に見つからなかったところに唯一ともいえる解決方法の光が見えて手を伸ばしてしまった。そう思うと長い間どれだけの鬱屈を抱えてながらハーカーと一緒にいたんだろうって思う。実際、動けるようになったらバリクソ強かったので、身体さえ大丈夫だったらハーカーに勝ってフェンシングのチャンピオンになっていたという自信は本当にそうなんだろうな。夢もあきらめたって言ってたからもしかしたらフェンシングの選手になりたかったのかもしれない。前半に見せてきたセワードに関するあらゆることが後半で全部開放されて、本当にイキイキしているように見えたのに、結局はその嫉妬と羨望の的だったハーカーに殺されてしまうセワードの人生ってマジで何だったんだろうな……どうあればセワードが幸せだったのかも分からないからますます切ない。

あと、数年ぶりくらいに推しの推しっぽい本気の殺陣が観れて死ぬほど興奮しました。最近はキャラ依存で柔らかだったりなめらかだったりする殺陣が多くてそれもそれでめっちゃ好きだしめっちゃ良いんですけど、私は推しのスピード特化の脚使ったりする汚い殺陣(誉め言葉)が本当にめちゃくちゃ好きなので、家で配信観てたら興奮でぶっ倒れてたと思う。実際興奮でガタガタしそうなのを必死に堪えて自分の二の腕抱きしめてたらめっちゃ爪の痕残っててウケた。いやマジで…マジでカッコよかった最高だった観たいものが観れた………。

ゲネプロレポとか見てると公式のビジュアルの割に…?って思っちゃったんですけど、生で観たらやっぱり世界一顔が好きだったわ。毎回のように言ってるけど生で観るほうが写真とかより圧倒的に顔が良いんだけどどういうことなの。記憶の1000000倍顔が良いから未だに新鮮に驚いてしまう。

 

 

ライブパートの話

またあるんですよ長くてすみません……。

ライブパートは一応、現世に転生してアイドルを…みたいな設定だったと思うんだけど、大体は日替わりアドリブではしゃぐための免罪符だったのでそういう設定は気にしたほうが負けなんだよ。なんだよ兵庫のセワードって。

1幕がバッドエンドとはいえ良い余韻で終わったので、逆にライブパートなんてどういうテンションで挑めばいいんだよの気持ちだったけどオタク、ペンライト持つと楽しんでしまうからダメ。普通に楽しみました。

日替わりパートはみんな自由に好き放題してて中の人の話もめっちゃ出てきてもうめちゃくちゃだったんですけど推しは本当にこういう時輝くよね……楽しそうで良かったです。yoko-renboの中の人3人の暴露の時とかマジで楽しそうだったな……。

歌パートはあんステよりアイドルしてて良かったです。あんステはほぼ無表情がデフォルトだったけど今回ニコニコしててこっちもニコニコした。しかしなんでメンカラがライトブルーなのに衣装は紫で、メンカラがライトオレンジのカールの衣装が水色なんだよややこしいな。そこは合わせといてよ。でもカールのライブ衣装、ケープ型で一番可愛かった。

あとグッズのビッグシュシュ、公式が買ってね!ライブパートでつけてね!って推すから買ったのにそんなに買ってる人いなかったウケた。シュシュはクソでかい(A4サイズのブロマイドよりでかい)のに、ゴムの部分が不良品かって思うレベルでめっちゃ小さくて手首がキューン!ってなるから結局キンブレに巻き付けてました。役に立たない……。

まぁとかいいつつめっちゃ楽しみましたけどね!!!!!!!オタクだから2コーラス目でサビのフリも覚えちゃう。可愛かったし楽しかった。

 

 

 

 

なんかあの規模感でライブパートありますって言われると正直な話、あんまり中身に期待できないのかな…みたいな気持ちで行ったんですけど、思っていた以上に一幕がしっかりした出来だったので、逆になんでライブパートとかつけちゃったの???の気持ちが拭えない。

いやしっかり楽しんだクセに言うんかいって感じなんですけど、でもやっぱり行く前の印象って大事だと思うんですよね……こんなに中身が面白いなんてマジで聴いてない!ってなったし、本当にドラキュラ伝説の舞台化としてはめちゃくちゃちゃんとした出来でしっかり面白かったしキャストさんもみんなめちゃくちゃお芝居が上手いし、ライブパート30分とるならその30分でもっといろいろ掘り下げて舞台をさらに面白くしてほしかったの気持ちが……あるんだけど…ライブパートも楽しかった悔しい………。

行くまでの評価を勝手に低く見積もりすぎたってのはあると思うんですが、イヤ本当に楽しかったな。早く教えてほしかった。

 

 

 

ところで1000000万回言ってるけど、アナ伝終わったらマジで推しの予定が綺伝以外なくなるが……??本当に不安なので早く教えてほしいです。とか言ってるそばから解禁にならないかなって思っているので多分しばらく記事書くたびに言ってると思う。